棚田米と棚田

棚田米が美味しい理由

日本にはコシヒカリに代表される米のブランドは400種類以上ありますが、棚田米についてはさほど注目されていません。
山間部の斜面や盆地を利用した棚田で取れるお米は「棚田米」と言われ、その味は自信を持ってお勧めできます。

理由はいくつかあります。

先ず、山間部の斜面を利用しているため昼と夜の温度差が大きいことからお米がゆっくりとしっかりと熟成され一粒一粒に大自然を感じるような歯ごたえと甘味が増します。

次に、森から或いは湧水として上流から斜面を伝って流れる水が常に利用されることから汚れが少なくミネラル分を多く含んだ水質の良い水で育てられお米がおいしく育ちます。
更に、斜面を利用しているため田んぼ一枚一枚の面積が小さく大型の機械導入が難しいため農家の方々により木目細かい心を込めた米作りが成されていることです。

棚田の重要な役割

加えて棚田は米作り以外でも暮らしを守る幾つかの役割果たしています。

1. 洪水防止機能
台風や大雨の時は上流から大量の水が流れ出しますが、棚田一枚一枚がその水を受けて平地での洪水や土砂流出の災害を最小限に防ぐ機能を果たしています。
2. 水源涵養機能
棚田が貯えた水が少しずつ地下に浸透し、地下水を増やすと共に余分な水を川に流していくため国土保全の重要な役割を果たしています。
3. 生態系維持と自然環境保持
棚田は豊かで新鮮な水を貯えているため微生物・昆虫等の格好の生息地となっておりその生態系維持に貢献していると共に、自然環境に恵まれているため四季折々の景観が楽しめます。

洪水防止機能と水資源かん養機能についての説明

農林水産省は、平地の少ない日本の国土を生かすべく先代から受け継いだ棚田の自然環境を維持するため全国100数十か所を「棚田百選」に選定し棚田の維持とその景観の保持を推奨しています。
また、昨今国土交通省は棚田の持つ洪水防止機能や水源涵養機能に注目し斯かる面からも棚田保全の検討を始めています。

棚田の厳しい現状

棚田は斜面を利用していること、田んぼの一枚一枚の広さが小さいことから面積当たりの収量は平地と比べると少なくなります。
また農家の高齢化が進み棚田の耕作放棄地も年々増えています。
残念ながら日本の文化とも言いえる棚田を維持が年々難しくなってきているのが現状です。